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■現場に会員七十数人
小諸市の宗教法人「紀元会」の会員で、すし店経営奥野元子さん(当時63歳)が死亡した傷害致死事件で、陰惨な集団リンチの全容が5日、長野地検の調べで明らかになった。暴行は、会創設者の娘である窪田康子容疑者(49)(傷害致死罪で5日に起訴)が主導、まず背中をけり、その後、「内またや上腕部が痛いから踏みなさい」などと指示していた。暴行現場には七十数人の会員がいたこともわかった。
調べによると、元子さんの二女が数年前、窪田容疑者の娘であり創設者の孫に避妊具を「お金がたまるお守り」として見せたことを蒸し返した窪田容疑者が、「大神様の孫に失礼なことをした」と二女を批判し、「母親に責任がある」と元子さんを呼び出したことが暴行のきっかけ。
まず窪田容疑者が「(二女の行動を)たいしたことないと言っただろう」などと元子さんの背中をけった。続いて元子さんへの集団暴行が始まったという。
会員たちは、関節技をかけ、倒れた元子さんの髪をつかんで起こすなどの暴行を加えた。この際、大量の髪の毛が抜けた。また、おもちゃの拳銃の銃口を口に入れて火薬を鳴らしたり、「化粧」と称してチョークや黒板消しで顔をたたいたりした。この間も窪田容疑者は「太ももの内側は痛いから踏みなさい」などと暴行を扇動した。
また、少女4人は窪田容疑者から「『神子(みこ)』になれなかったらどうする。『神子』になれないよ」などとたきつけられ、元子さんに跳びげりするなどしていたという。暴行後、元子さんの内またの傷などに、同会が万病に効くとしている「紀元水」を付けたことも明らかになった。
調べに対し、10月15日に逮捕された21人全員が暴行を認めているが、窪田容疑者は指示について否認している。これに対し、地検では「ほかの被疑者の供述や証拠から、窪田容疑者が指示したことは明らか」としている。ただ、動機については「窪田容疑者と元子さんが個人的に頻繁に対立していた状況ではない」として、明確にしなかった。
傷害致死罪で起訴された女性会員は以下の通り(呼称略)。
▽小諸市乙、無職窪田康子(49)▽同市西原、無職大川貴美子(52)▽同市柏木、パート従業員山本智美(29)▽同市三和、無職倉坂美津子(29)▽同市耳取、無職木村美智子(64)▽同市甲、西入美良子(40)▽同所、無職片岡瑛菜(あきな)(24)▽長野市稲田、無職池田由美子(45) ▽同市丹波島、パート高木さおり(38)▽上田市芳田、無職柳沢麗子(63)▽長和町長久保、パート浅川もと子(54)▽同所、無職浅川美栄子(27)▽ 坂城町坂城、無職宮沢織砂(21)▽新潟県妙高市石塚町、無職杉村礼子(33)▽水戸市柵町、無職片岡綾佳(27)
一方、捜査本部は5日、元子さんの夫の和宏被告に「(暴行を)家族でやったことにしてほしい」などと偽装工作を依頼したとして、窪田容疑者を犯人隠避教唆の容疑で再逮捕した。
(2007年11月6日 読売新聞)